刀剣乱舞と天下にとどろく5振りの刀

投稿日: カテゴリー: ニュース, 歴史・文化・職人

今、日本刀がアツい

刀剣乱舞というオンラインゲームが若者の間で大人気のようです。

正式名称は「刀剣乱舞―ONLINE―」ですがファンの間では「とうらぶ」と呼ばれています。名刀を擬人化した「刀剣男士」を収集、強化して戦いに勝利していく刀剣育成シュミレーションゲームです。

刀剣乱舞に登場する名刀ひとつである鯰尾藤四郎を所蔵している徳川美術館では、問い合わせが急増し、2015年2月から2か月限定で一般公開されることになりました。他の刀剣に関しても、所蔵されている神社仏閣や博物館、美術館にファンがたくさん訪れています。また、刀剣関連の書籍の売り上げが伸びる等、その人気ぶりがうかがえます。

そもそも、日本刀はその見た目の美しさだけでなく、刀匠が誰であるか、誰がつかっていたものか、さらには刀の作り方にもこだわりがあって、かなり奥が深いです。

折れず曲がらずよく斬れる」といわれる日本刀ですが、それを可能にしているのは炭素の量を調節した二種類の鉄です。

炭素を多く含む鉄は硬く折れやすいですが、炭素が少なければ逆に粘り気があって折れません。

これらの鉄を赤く熱しては叩いて延ばして折りたたむ作業を繰り返します。「折り返し鍛錬」と呼ばれる作業で、叩くことで不純物を外へ出して炭素量を調節しています。何度も折り返すことにより、層が出来て他に類を見ない日本刀の強さが生まれます。

ところで、刀剣乱舞にも登場する名刀といわれる刀のひとつひとつにはエピソードが残されています。その中でも天下五剣と呼ばれる日本刀5つを紹介します。

 

「三日月宗近(みかづきむねちか)」

平安時代に活躍した刀匠、三条宗近による太刀です。11世紀末から12世紀の作といわれています。

反りが大きく、身幅は先端に近いほど狭く、鍔に近いほど広くなっています。三日月宗近は、天下五剣の中でも最も美しい日本刀といわれています。その名前の由来は、刃文を光にかざすと、刃縁に三日月の模様が浮かび上がることにあります。

徳川家の家宝として伝わり、現在は国宝に指定され、東京国立博物館が所蔵しています。

 

銀製 三日月宗近(刀剣乱舞)

[製作ギャラリー] 三日月宗近・刀剣ストラップ

「童子切安綱(どうじぎりやすつな)」

天下五剣の筆頭ともいわれる名刀中の名刀です。日本最古の刀匠、大原安綱の最高傑作で平安時代に作られたといわれています。約80cmの太刀で、「童子切」は鬼神、酒呑童子を退治したことに由来します。

平安時代中期に、源頼光が都に出没しては美しい娘をさらっていく酒呑童子に毒を仕込んだ酒を飲ませ、酔って寝たすきに太刀をふるって鬼の首を切り落としたというお話です。

現在は国宝に指定されており、東京国立博物館に所蔵されています。

 

「鬼丸国綱(おにまるくにつな)」

刀匠、粟田口国綱による鎌倉時代の傑作です。『太平記』に北条時政と鬼丸国綱にまつわるエピソードが記されています。

北条時政は毎夜、悪夢にうなされていました。枕元に子鬼が現れて、時政の眠りを妨げ、時政はとうとう病に倒れてしまいます。病床の時政の枕元に老人が現れて言いました。「私は粟田口国綱の太刀の化身である。子鬼を退治してやりたいのだが、錆ついていて、どうにもこうにも鞘から出ることができない」

翌朝、国綱の手入れをすると、その夜に突然国綱の太刀が倒れてそばにあった火鉢の台座にかたどられた子鬼像の首を切り落としました。以来、子鬼は姿を見せなくなり、時政はすっかり元気になったというお話です。

現在は、皇室御物として宮内庁が所蔵しています。

 

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「大典太光世(おおでんたみつよ)」

平安時代の後期に活躍した刀匠、三池光世の作です。平安時代には優美なものに人気が集まりましたが、この太刀は重厚でダイナミックです。

前田利家の四女である豪姫が病に侵された際、利家が豊臣秀吉から大典太光世を借りて豪姫の枕元に置いたところ病気が治ったというお話です。他にも、様々な説があるようですが、病魔を祓う太刀として崇められていたといわれています。

現在は前田家伝来の文化遺産を管理する公益財団法人前田育徳会によって保管されています。

 

「数珠丸(じゅずまるつねつぐ)」

平安時代に活躍した刀匠、青江恒次作の太刀です。日蓮宗の開祖である日蓮大聖人が信者から護身用として贈られたものです。大聖人が身延山を開山する際に、「破邪顕正の剣」として柄に数珠を巻いたことから「数珠丸」の名前が付いたとされています。

現在は、重要文化財に指定され、兵庫県尼崎市にある本興寺が所蔵しています。

これら、天下五剣の他にも名刀はたくさんあります。図書館にも日本刀についての本はたくさん置いてあるので、調べてみると面白いです。

ちなみに、日本刀と聞くと戦国時代のものとのイメージが強いですが、むしろ戦乱の時代には切れてナンボの道具である場合が多かったようです。美しい刀を愛する人が増えたのは動乱が終わって平和な時代が訪れてからです。どうやら今、日本で美しい刀が珍重され、日本の文化が愛されていることは平和の象徴のようですね。

 

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参考文献

『日本刀物語』杉浦良幸著 里文出版

『日本刀 妖しい魅力にハマる本』博学こだわり倶楽部編 河出書房新社

『知っておきたい日本の名刀』杉浦良幸監修 ベストセラーズ